第四話【揺らぐ心】


「ボク、リンクさんの事が好きなんですっ」いきなりのピットからの告白に俺は固まってしまい、シーンとした空気が流れる。(……どうしよ。)さっきまでの気まずい空気が無くなったのは ありがたいがこれもこれで色んな意味で気まずい。チラとピットの様子を見ると返事を待つように見つめていた。「……ゴメン。俺は―」と、言いかけた時にピットが俺の言葉を遮って「マルスさんには婚約者がいるって言いましたよね?という事は、リンクさんとは本気で付合ってないって事ですよ?それでも良いって言うんですか?」そんな事を言ってくる。何か、今のピットは痛いとこを結構 突いてくる様に思う。(…ていうか、ピットからのいきなりの告白で忘れてたけど…そうだ。マルスには婚約者が…、でもピットが勝手に言ってるだけでマルス本人から聞いた訳でも ないんだから…、)と、自分に言い聞かせてみるが不安は拭えない。〔マルスに婚約者が いるなら俺に好きだの愛してるだのという事を言わない説明が付く。〕マイナスな思考が止まらない。そんな俺の様子に気付いてかピットが「ボクだったらリンクさんに本物の愛をあげれます。」と言ってくる。普通は、ここでマルスとの縁を切ってピットと付き合うって選択肢が頭の中を掠めるはずだが俺にはマルスと縁を切る決断力なんて毛頭無い。だが、ピットからの告白に心が揺らいでるのは確かだ。(どうしよう…。)俺の優柔不断な態度にピットは「……まぁ、今すぐに決めなくても良いですけど、ちゃんと考えていて下さいね?」そう言って ついばむ様に柔らかく唇を塞いできて… すぐに離れる。……こんな優しいキスは初めてだった。顔を赤くして何も言えずにいると「…あ、スイマセン。そろそろ乱闘の時間なんで、行って来ます。」と一言 残して去ってしまった。………(……俺、どおすんだよ。)遅い朝食を再開しながら自己嫌悪に陥る。(何でトキメいてるんだよ俺!!)気持ちを紛らわす様に勢いよく食物を胃に収め、そして言うまでもなく喉に詰まらせて咳き込んだ。水で どうにか流し込み(…、本当に どうかしてる。こんな くすぐったい様な気持ちなんて今更…、俺には似合わないだろ。)そんな事を思いながら うなだれる――。






今回は文字数少し余りました。ちなみに俺の中ではピットって攻めですy((殴

ハイ、サーセンorz

とりま次回をお楽しみに\(^ー^)/